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ブックデザイナーは裏方である

今回の「ゴロウ・デラックス」は、前回に引き続いて第二弾。

第二百十二回課題図書 『祖父江慎+コズフィッシュ』  祖父江慎著

Photo 今までに、2000冊以上の本をデザインし、大物著名人の本も数多く担当。今回は、著者のルーツに迫ります。祖父江さんは昔から絵を描くことが好きで、デザインを学ぶために多摩美術大学に入学。その大学の先輩に、漫画家のしりあがり寿さんから自分の本『エレキな春』を出すのにブックデザインを一緒にやろうと言われたのが、ブックデザイナーになるきっかけ。

祖父江さんは、実は読書が苦手。読んでいるうちに書体が気になり進まなくなるのだとか。読書もデザイナー目線で見てしまうんですね(笑) ここでも、吾郎が祖父江さんの心情をズバリと言い当てていた。
吾郎 「生活してて大変ですね。あらゆる文字が目に入ってくると」
祖父江 「大変ですねぇ」
吾郎 「テレビ見てて、テロップ見るだけでも・・・」
祖父江 「テレビのテロップ流れると、あっ、この書体使ったんだ。新しいなぁ~とかばっかりで、内容が頭に入らないんですよぉ(汗)」

祖父江さんが、文字にこだわったのが恩田陸さんのミステリー小説『ユージニア』。恩田さんご自身から、ミステリーは最後スカッとするべきものを逆にスッキリしないようにしてほしいとお願いが。そこで考えたのが・・・
・ 句読点の点を少し横長に
・ 漢字、ひらがな、カタカタの書体をそれぞれ別のものにしてブレンド
・ 小さい文字は、マスの右上に設置

個性溢れるデザインの原点が、書棚の中に・・・夏目漱石の『坊ちゃん』は執筆されてから100年。いままでに出版されたものを全部揃えて文体を研究しようと収集されたものがギッシリと。
祖父江 「これ、吾郎さんにピッタリじゃないかと・・・この、『坊ちゃん』」
吾郎 「えっ?なんですか?」
祖父江 「お風呂用『坊ちゃん
全てが、ツルツルの紙が使用。祖父江さん、よ~く吾郎さんの習性をご存じのようで(笑)
この他にも、一番小さいサイズの『坊ちゃん』(マッチ箱程度の大きさ)、一番文字が大きく書かれた『坊ちゃん』など一冊の本でバラエティ豊か。どんな人が買って読んでいたんだろうと思うと、さらに楽しいですね。

そんな祖父江さんに、2014年に夏目漱石の『』のブックデザインの依頼が。祖父江さんがこだわったポイントは、片手で読みやすいように工夫。そこで、書棚の陰からいきなり電車のつり革を引っ張り出してくる祖父江さん(笑) 当然、吾郎が試してみることに。なんと、本の真ん中にある「ノド」部分が、ものすごく広くとってあるため、思い切り本を広げなくても読めるという優れもの! これは、いい! そんな説明をされている横で、静かに微妙に電車の揺れを実現しながら実践している吾郎が可愛い(笑)(笑)(笑)

本を愛するあまり「本の寿命」まで考えた祖父江さんの信念を吾郎が朗読。読む人によって、書き込んだり破ったりしていいんじゃないかと祖父江さんは言います。ずっと綺麗なままより、読み続けてきた歴史があるほうが味があるということですね。同意。だから、古本屋さんも好きです。本の寿命も考えて作られたのが、よしもとばななさんの『ベリーショーツ』。古くなって背表紙が壊れたときに現れる、「ノド」の後ろの仏さまの絵。つまり、「ノドボトケ」(笑) 初公開で、わざわざ背表紙を剥がして見せてもらうことに。こだわりが、こんなところにも! 素敵ですね。

祖父江さんが行った、実験レベル(笑)のデザイン
・ 酢醤油をインキに混ぜてみた - 劣化していくポスターを作りたかった
・ カレー粉をインキに混ぜてみた - 天然の色を使ったポスターを作りたかった
・ 著者の生ひげをインキに混ぜてみた - 著者のDNA入りの表紙を作りたかった 
吾郎曰く、「命を注ぎ入れる」そのままだったようだが、実際は段ボール箱いっぱいが必要と言われ断念(笑)

さらに、コンドームを製作している会社に特殊の薄いゴム製の紙を作ってもらったり、ブラックライトを当てるとカラーになったりするデザインを実験中というから、祖父江さんの頭の中はアイデアでいっぱいなんですね。そして、説明している顔はとっても楽しそう。
吾郎 「これ、CDジャケットとかでもできちゃいますよね」
祖父江 「やっちゃいますよ~。言って頂ければ」
(笑) 吾郎さん、SMAPの新しいCDは、祖父江さんに頼んでしまおう(笑)! 吾郎の頼みなら、祖父江さんはやってくれそうだ。

奇抜なアイデアが豊富の祖父江さんですが、基本はデザイナーはやり過ぎずにお手伝いするだけというポリシーでのお仕事という持論。「本は著者のものであって、デザイナーのものではない」という祖父江さんの言葉を聞いて、「作品は監督のものであって、役者のものではない」という持論をもつ吾郎と重ね、吾郎があらゆるところで祖父江さんに親近感を持っていたことに納得。

最後の親太朗くんの消しゴムはんこは、ブラックライトをあてて浮かび上がる作品。祖父江さんも大喜びでした。

前回の放送で、とても面白そうな本だと思って購入したのですが、手にしてびっくり。祖父江さんは、SMAPの1995年にリリースされたアルバム『COOL』の宣伝ポスター14種もデザインされていたんですね。全種類、カラーで掲載されているので、機会があれば是非手に取ってチェックしてみてください。

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コメント

Kazuyoさま

祖父江さんゲストの第2弾は、前回よりさらに濃い内容でしたね。小さい頃から読書が好きで、本が傍に無かった事は無い状況でしたが、ここまで本の制作に拘りと愛情を持っていられる方達がいられる事を知って、ただただ、読破していた自分が恥ずかしくなりました。

祖父江さんの細かい拘りを知られないようにするという作業は、吾郎さんの美意識と相通じるものがあると感じました。文字の大きさ、行間、紙質等々、お話を聞いていると、天才肌と職人気質が上手く融合して出来た芸術作品ですよね。

吾郎さんとは感性が合いそうなので、ぜひ56枚目のシングルのジャケットは祖父江さんにお願いしたいですね。そのジャケットにどういう想いが込められているか、それを探す楽しみもありますから。

祖父江さんのような大御所から、若い作家まで、幅広く出演をしてくださるこの番組を大切に応援していきたいですね。来週は、滅多にテレビ出演されない方の登場です。年に2回の芥川賞、直木賞の発表もありますね。益々、ゲストと吾郎さんの活躍に目が離せません。

投稿: さやか | 2016/07/18 11:33

祖父江さんの2回目も楽しいそうですね。まさかSMAPさんとかかわりが既にあったとは、流石、先見の明がある元マネージャーさんですね。私も次の新曲のジャケは祖父江さんにお願いしたいですね。きっと楽しくて素敵な作品を見せて頂けそうですね。本当に吾郎ちゃんは祖父江さんの思いが解るのですね。Kazuyoさんがおっしゃていらしたお仕事の持論の共通している点でも考え方や物の見方が似ていらっしゃるのでしょうか。このロケはとても楽しいロケになったのでしょうね。放送されてない未公開もあったら観たいですね。最後に親太朗くんのハンコも楽しんでもらえてよかったですね。

投稿: ピカチュウ | 2016/07/18 11:56

trainさやかさん
これだけ、楽しいデザインの話をしてくださったのなら二週に渡るのも納得ですね(笑) それでも、まだまだ話してくださったのではないかと思うと、本一冊でいろんな可能性があるんだなぁと思いました。読書は好きなんですが、その本を飾るカバーを始め、文体や裏に隠された遊びがあるかもしれないと思うと本を買う楽しみが増えますね。いろんなアイデアが祖父江さんにはあって、それを作品の力を借りて表現するまさにアーティストですね。なにより、そのお仕事を本当に楽しんでやっておられるのが羨ましく思いました。人間、誰でも仕事を生活のためでなく、楽しんでやれたらやりがいがあるだろうなぁと。そういう意味では、吾郎さんのお仕事も役者を始め楽しんでやっているんでしょうね。天性の仕事を見つけられた人は誰しも輝いている。本当にとても良い番組なので、ゴールデン向きではないにしてももう少し早い時間に放送にしてもらえるとありがたい。そうすれば、未放送地域での放送の可能性が大きくなるので。地方局への要望は長い間出していますがなかなか厳しいので、11時ぐらいからの番組にならないか、TBSさんにもお願いしていこうと思っています。


trainピカチュウさん
SMAPの「COOL」宣伝ポスターは、デザインが祖父江さん、画が湯村さん、コピーは糸井さんです。ものすごい面子の方が勢いが出始めたばかりのSMAPに関わってくださったんですよね。確かに、飯島さんは新しいことを見つけてくるのが上手な方でしたね。それに、SMAPがとてもうまく嵌り込んでいける人たちだったのも大きかった。今は、ちょっと充電期間として新たなSMAPが大きく羽ばたくための時間と思っています。その間に、吾郎もこの番組でいろんなことをじっくり吸収してほしいですね。

投稿: kazuyo | 2016/07/18 19:41

kazuyoさん、こんばんは。今回も、祖父江さんの仕事観や、いろんなデザインの工夫やデザイナーになるきっかけなど色々知ることができて楽しい時間でした。本を読むときも文字が気になる祖父江さん、デザイナーだからそこに注目してしまうのはわかる気もしますが、確かに日常ではきついですよね。吾郎ちゃんもちゃんと心情を理解していてさすがだなと思いました。「坊ちゃん」コレクションは凄い色んな種類の坊ちゃんがあって、一つ一つ見てみたいくらい面白かったです(笑)吾郎ちゃんにピッタリの「坊ちゃん」もホント、お風呂に入りながら読むのに最適な感じでしたねhappy01吾郎ちゃんにとっては嬉しいこだわりじゃないかなと思いました。片手で読める本も、読む人の気持ちになっていて素晴らしいですよね。試してる時の吾郎ちゃんの揺れる表現可愛かったですよねheart04印刷の実験も発想が凄くて、誰も考え付かないことを、楽しそうに話す祖父江さんが印象的でした。段ボール一杯の生髭はむりですよね(笑)ブラックライトも面白くて楽しかったです。著者のお手伝いをしてるという祖父江さんの言葉が素敵だなって思いました。ホントにこの仕事に愛情をもってるのがわかった時間でした。私も祖父江さんの本に興味があって、買ったときに、SMAPの「COOL」宣伝ポスターを見つけてびっくりしました。祖父江さんに是非SMAPのCDジャケットお願いしたいです。どういう風になるのか、どんなイメージで作るのか興味があります(笑)

投稿: りな | 2016/07/19 18:14

trainりなさん
デザイナーって、アイデア勝負なんですね。いつも、いろんなことにアンテナを張ってないとダメなんだろうなぁと。でも、祖父江さんはそれを楽しんでやってしまえるところがいいですね。今まで出版されている「坊ちゃん」を、全部コレクションしてみる試みは面白そうだなぁと。自分も、何かひとつ同じようにしたくなりました(笑) 祖父江さんのデザインブック、買われたんですね。ちょっと、お値段がはるのですが(笑)、とっても面白いですよね。見ているだけでも楽しいし、細かいデザイン説明もとても面白い。その中に、SMAPのアルバム宣伝デザインを見つけて、さらに得した気分になりました。デザインもコピーも最高で、中居くんの言葉まで入り込んでいるのでファンは必見かもしれません(笑)

投稿: kazuyo | 2016/07/20 00:42

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