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人生、なめたらいかんぜよ!

今週の「ゴロウ・デラックス」のゲストの方・・・とにかくしゃべる、しゃべり倒す(笑) また、そのお話がとても面白いので飽きずに集中して聞いてしまう。いやぁ、今回もとても興味深いお話でしたね。

オープニングがすごいことになっていた(笑) これは・・・

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そう、今週のゲストは、日本でただ一人の時代劇研究家、春日太一さん。
吾郎 「そっか・・・僕が時代劇って言ったら、三池監督の『十三人の刺客』ぐらいしかなくて」
春日 「とても評判良かったですからね」
吾郎 「(お辞儀をしながら)いやぁ、ありがとうございます」
外山 「よく褒められますよね、『十三人の刺客』」
吾郎 「そう、僕、芸能生活やってて、一番褒められてるのって、たぶん『十三人の刺客』だと思う」

世間一般の方から、「稲垣吾郎やるじゃないか!」と思われたのは確かにこの作品かもしれない。それは、名だたる映画賞すべてに助演男優秀でノミネートされて、ふたつの賞で受賞もしたのが証明されている。でも、役者としては、他の役でも話題にはならなくても吾郎はとてもうまく演じているんですよね。この作品で賞を頂いたことがきっかけで、多くの人からちゃんと演じている吾郎を見てもらえるようになったのはとても大きかったと思います。

春日さんは、父親の影響で幼少の頃から『七人の侍』が大好きだった。それが高じて、日大芸術学部の大学院で時代劇を研究対象にし、京都太秦の撮影所に半年住み込むほどの熱意。最初は邪魔者扱いだったのが、スタッフと寝食を共にしながら徹底取材をして、徐々に現場のスタッフからいろんなことを教えてもらえるようになり、自身の取材を元に数々の時代劇研究本を出版。

現場のスタッフと仲良くなり頂いたテレビドラマや映画の台本は、春日さんの大事なコレクション。吾郎も出演した映画『十三人の刺客』のオリジナル版(1963年)、工藤栄一監督の台本もその中に。(ちなみに、このオリジナル版も観ましたが、吾郎が演じた明石藩主・松平斉韶は菅貫太郎さんが演じておられますが、こちらは本当にバカ殿という感じ(笑) これはこれで成立していました)

第二百三十六回課題図書 『鬼才 五社英雄の生涯』   春日太一著

Photo 時代劇や任侠ものを得意とした、日本映画界にその名を刻む名監督、五社英雄。多くの俳優から慕われた一方で、拳銃不法所持で逮捕されたりとその人生はスキャンダラスで波乱万丈。映画『陽暉楼』(ようきろう)を撮影中には、組織を頼らずにフリーランスの監督としてやっていくという決意の表れとして背中に彫り物。なんだか、とてもすごい人です(汗)

五社監督の人生は「ハッタリ」生涯。ニッポン放送入社4年後に、黒澤明監督のようなアクション時代劇を撮りたくてフジテレビに入社。大ヒットとなったテレビ時代劇ドラマ『三匹の侍』は、当初はパイロットとして第一話を撮ったものを「連ドラ」だと嘘をついて放送にこぎつけたという綱渡りのような行動に(笑) ヒットしていなければ、訴えられても仕方ないほどの暴挙だったそう。

その後、映画に移行していく五社監督ですが、当時はテレビプロデューサーが映画界に進出するのは現場では受け入れてもらえず、毎日白スーツで泥だらけになって撮影を繰り返してスタッフに認めさせたという伝説が。人間、ハッタリでも決意が強ければ人の心も動かせるものなんですね。でも、中途半端な決意じゃ、ただの「嘘つき」。すごい人だったんだと思います。

拳銃不法所持で逮捕されたときは、莫大な借金も抱え人生のどん底に。復活を賭けた作品が『鬼龍院花子の生涯』(1982年)。春日さんが五社監督の娘さんから譲り受けた台本には、ものすごい気迫のこもったたくさんの書き込み。心の叫びと血を吐くようなものが感じられます。この映画で有名な台詞が、夏目雅子さんの「なめたらいかんぜよ!」。これは、台本には書かれておらず五社監督が現場で付け足したと思われる。夏目さんの役を演じる松江のキャスティングが難航した中で、夏目さん自身が五社監督に「やらせてほしい」とお願いされたエピソードあり。夏目雅子さんに、そんな熱いものがあったというのも驚きでした。

五社監督の最後のハッタリは、食道がんを患い入院したことを映画スタッフには「海外旅行に出る」と話したこと。新作映画が撮り終わった直後で、まだ編集作業などが残るスタッフに気を遣わせたくないという五社監督の優しさと監督としてのプライドのハッタリ。最期まで、潔い方だったんですね。

春日さんも吾郎も、是非、時代劇をあまり観ない若い世代の方たちに観てほしいと熱弁。春日さんが、この「ゴロデラ」収録後に、「もっとたくさん話したけど、うまく番組は編集されていた。吾郎さんがとても聞き上手でたくさん話してしまった」とTwitterで呟かれていました。やむなくカットされたところも聞きたいですね。これは、また未公開映像SPでもやってもらいましょうか(笑)

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コメント

Kazuyoさま

どういうわけか時代劇が廃れてしまい任侠映画も時代の影響で殆ど作られなくなった今、五社さんの波乱万丈の人生と作品をここまで地上波で見聞きできたことに感謝です。五社監督が活躍されていた時代は映画にとっても良き時代でしたね。現在の様に娯楽が多様化していなかったので、個人的には映画、読書が楽しみでした。五社さんの作品で特に印象深い作品が「鬼龍院花子の生涯」「吉原炎上」だったので今回「鬼龍院花子の生涯」の制作過程が分かり、ものすごく濃い内容に感動しました。夏目雅子さんのエピソードや台本への監督の書き込みは衝撃的でしたね。有名な台詞「なめたらいかんぜよ!」が台本には無かった事も驚きでした。

吾郎さん出演の「十三人の刺客」はオリジナル作品が評価が高かったので、良くて当たり前、それを越えなければ評価して貰えない高いハードルが最初からあったんですね。特に吾郎さん演じた殿はオリジナルで菅さんの演技も高く評価されていたので、大変だったと思う。極悪非道は変わらず、前作より吾郎さんの殿は知性と品が滲み出ていて世が世なら名君になっていたのではないかと思わせるような演技と美しさだったので怖さが倍増!業界試写の時から関係者の話題をさらっていたと聞きました。三池監督は話題作を次々と手がける監督ですが、この作品での監督賞が初めてだったというのも驚きでした。吾郎さんも最優秀助演男優賞に誰もが認める演技でしたし、未だにその演技の凄さが話題になっている事は嬉しいですね。

春日さんのお話に身を乗り出すように聞き入っていた吾郎さん!相変わらずゲストの話を引き出す上手さを感じました。五社さんの人生も、若くして亡くなった夏目さんの人生も春日さんのお二人のエピソードを聞いていると人間の人生何が起こるか本当に分からないですよね。

SMAP解散後の5人の事をとやかく書く記者や関係者のコメントを見る度に、自分の今後の人生すら分からないのによく人の事が言えると半ば呆れ、失笑しています。

長くなってすみません(汗)最後にこの「ゴロウデラックス」の放送内容を毎回忠実に伝えてくれるBook Bangの記事がYahooニュースに載っています。Yahooニュースは一般の人もよく見るそうなので、応援コメントを書いたりすることで、少しでも全国放送に役立てたらと思っています。

投稿: さやか | 2017/02/04 11:34

今週も面白かったですね。
このところ、吾郎さんに直接関係がある方が多いですね。
映画や時代劇や小説から演じるということについてだから本人が本当に楽しそうで、早く演じたいのかと思ってしまいます。
最近は、時代劇を作る機会が少なくなっていますよね。
テレビドラマでさえ、どんどんなくなっていってします。なんだかさみしいですね。
専門のスタッフは真剣そのものなのに。
吾郎さんはこれからいろんな役を演じてほしいし、また時代劇にも挑戦してほしい。
収録が終わった後の方が本当は面白かったりして。未公開が見たい。
役者は1日にしてならずを読んでみようかと。
しかし、30分は短すぎてもっと話が聞きたいですね。
本当にいい番組だと思うのに、全国放送でないのが残念すぎる。

投稿: ゆっこ | 2017/02/04 13:58

kazuyoさん、こんにちは。今回のゲストの方が、時代劇研究家の方なので、オープニングが映画のオープニングみたいになってるのも楽しかったです。ゴロデラは、ゲストに合わせた演出が優秀ですよね。確かに、「十三人の刺客」は吾郎ちゃんの狂気が凄くて圧倒されましたが、内容は全然違うけど時代劇のジャンルなら、「陰陽師」の吾郎ちゃんも素晴らしかったの覚えてますhappy01吾郎ちゃんは、謙遜してるけど、人を魅了させるお芝居をする役者さんだと思ってます。吾郎ちゃんの聞き上手で相手を受け入れる姿勢はもちろんですが、春日さんの相手を退屈させない話し方も素晴らしくて、聞き入って聞いていました。五社監督の作品への入れ込みやユニークな時に優しいはったりなど聞いていて、監督の作品、もっともっと知りたくなりました。夏目雅子さんの意外なエピソードも良かったし、「なめたらいかんぜよ」は、私も聞いたことのある有名なセリフで、でも夏目さんのセリフでまたそのセリフの裏側には監督の心の叫びがあったというのを初めて知りました。監督の文字にも表れてるように、熱くて気迫のある方だったんだろうなということが、春日さんの話でこちらにも伝わってきました。最後に吾郎ちゃんや春日さんも仰ってましたが、古い映画を見て、映画の素晴らしさや作り手の気持ちなどを考えながらじっくりみることで、再発見するものがあるのではないかなと思いました。吾郎ちゃんの「感動した」という言葉も春日さんにとっても嬉しい言葉ですよね。春日さんのツイッターで吾郎ちゃんのこと褒めてたのが印象的だし、番組のこと褒めてくれるのも嬉しかったです。是非、未公開で春日さんのお話聞きたいですね(笑)

投稿: りな | 2017/02/04 16:36

horseさやかさん
映画もテレビドラマでも、昨今、時代劇が薄れていく中で時代劇研究家としての春日さんはいまだ熱いものを持ってらっしゃるんですね(笑) 見慣れていないと、最初は戸惑いもあり面白いと感じない人もいるかもしれないけど、やはりいいものはいい。最近は、日本人より外国の方のほうが、日本の時代劇は好きな人が多いかもしれない。絶対に、外国が真似できない文化と歴史ですもんね。五社監督の作品のこだわりが聞けて、とても貴重でした。実際は、もっとお話しされたみたいなので、もう少し聞いてみたかったですね。オリジナルの「十三人の刺客」は、確かに菅さんが演じた殿がとても評価されていたので、どう演じても叩かれるだろうというのが世間の評価だったので、蓋を開けてみればとてつもない殿ができあがっていて、それを見事に演じきった稲垣吾郎の評価があれよあれよと言う間に広がっていったさまは、今でもよく覚えています。事務所企画ではないので、たいした宣伝もしてもらえず、それが逆に良かったというのはありますね。世間が、普通にイチ役者として吾郎を見てくれた。いまだに一番褒められるというのもわかります(笑) 今後、これ以上の評判になる役に出会ってほしいなぁと思います。「ゴロデラ」で紹介された本が売れる。遅れ放送地域もあるので、そこで放送されたらまた売れるという現象が起きていると編集者の方が言われていました。本自体がいいのも当然ありますが、MCとしての吾郎の聞き上手はかなり貢献していると思います。いろんな応援手段を使ってでも多くの方に知ってもらいたい番組ですね。


horseゆっこさん
春日さんって、ものすごくおしゃべりな方なのかな(笑)?と思ったら、まぁ、吾郎さんにうまくいい感じで誘導されたところもあったみたいですね。好きなものを語るときって、人間はどうしても饒舌になりますが、やはり聞き上手な相手があってこそ。吾郎には、その素質が充分あると思います。多くを話さなくとも、聞いているときの真剣なまなざしや、的確なコメントってちゃんと自分の話を聞いてもらっているって伝わりますもんね。役者の在り方についても、吾郎が春日さんに聞いたみたいで・・・そこもちょっと出してほしかったけど、内容が濃かったんでしょうね。未公開は、是非、SPでやってほしいと思います。とてもいい番組なのに、なかなか放送地域が広がらないのがジレンマですね(苦笑) 諦めずに頑張らねば!


horseりなさん
「ゴロデラ」のオープニングは、たまにとても遊んでくるのが好きです(笑) 小芝居をうってみたりと、スタッフの遊び心がところどころ入ってくるのがいいですよね。時代劇とはまた違うのかもしれないけど、確かにNHKで放送された「陰陽師」はとても良いドラマでした。ひとつひとつのストーリーが、とても丁寧に作られていて、映画のダイナミックな演出には勝てないかもしれないけど、素朴なところが味があって夢野獏の作品らしさが出ていたように思う。このドラマも、今でこそ多くの人に見てほしいですね。と、いうか、今の吾郎でも安倍晴明はいけると思うわ(笑) 時代劇は嵌るととても面白いので、若い人たちにもっと見てほしいですね。洋画でも名作のクラシック作品がたくさんあります。邦画は、やっぱり昔の時代劇は、日本が誇れるものだと思う。春日さんの本を手に取ってみて、また昔ながらの時代劇に触れてみるのもいいかもしれません。

投稿: kazuyo | 2017/02/05 01:24

本当の本当にご奮闘ありがとうございます。私自身はただご意見を拝見するだけで精一杯。感謝しています。いつもいつもいつも。

投稿: 安曇野 | 2017/02/05 11:59

horse安曇野さん
初めまして。これは・・・番組のレポを褒めてくださっているととってよろしいのでしょうか(笑)? コメントありがとうございます。吾郎のレギュラー番組は、テレビもラジオも現在は放送地域が限られています。なんとか、ファンの方に、そして多くの方に知ってほしくて書かせてもらっています。どちらもとても良い番組なのに、全国放送でないのはとても残念ですね。放送地域が広がるよう、応援していきたいです。

投稿: kazuyo | 2017/02/06 01:27

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