« グランピングの楽しさ | トップページ | 昔の思い出に浸る »

朗読に必要な声

ゴロウ・デラックス (2017年6月1日放送分)

ゲスト:齋藤孝

2002年に『声に出して読みたい日本語』を出版し、260万部を超える大ヒット。吾郎も、当時読んだことがあるというこの本は、日本語ブームの火付け役となる。それ以降も、日本語にまつわる本が数多く出版され、齋藤先生はニュースやバラエティ番組で活躍。

明治大学教授で教育学者である齋藤先生が、日本語のプロということで、間違った日本語を使わないか緊張する吾郎(笑) でも、齋藤先生は生徒にも「面白い発想だ。ファンタスティック」とポジティブに捉えるようにしているのだとか。

第二百五十一回課題図書 『漱石を電子辞書で読む』 齋藤孝著

Photo なんとなく知っていると見過ごしてしまう単語を、電子辞書で調べることで語彙力が上げられるという新しいメソッドが書かれた一冊。6冊以上も夏目漱石に関する本を出したことがあるほど大の漱石ファンである齋藤先生が、昨年の夏目漱石没後100年、生誕150年を記念して、漱石の本に登場する面白い単語を電子辞書で調べて楽しく語彙力をアップさせる術を伝授。

現代の日本語を作ったのは夏目漱石」。それまでは、もっと古い日本語で書かれていて読みづらいものが多かった。漱石の語彙を知ると日本語の基盤ができるということから、語彙力を上げるのに夏目漱石を選んだ。と、いうことで、「漱石を電子辞書で読む」授業スタートです。ちゃんと、スタジオにホワイトボードと教壇が用意され、そして吾郎と外山さんは学生机に(笑)

齋藤先生お勧めの電子辞書は、CASIOの「EX-word(エクスワード)」。今回の授業では、吾郎も外山さんもこちらを使用することに。

電子辞書の良いところ
・ 多数の日本語の辞書が搭載されているので、言葉に広がりが出る
・ 調べる時にキーボードで入力するだけなので、紙の辞書より圧倒的に速い

教材① 『坊ちゃん
負けん気が強く、いたずらが過ぎたために、両親から可愛がられなかった”坊ちゃん”が、学校を卒業し一人で四国の中学校に赴任した先での波乱万丈な日々を描いた不朽の名作

”坊ちゃん”が、赴任先の同僚にアダ名をつける場面を吾郎が朗読。
齋藤先生 「いやぁ、吾郎さん、うまいですねぇ。いい朗読!心に入ってきますね」
吾郎 「ありがとうございます」

ここで気になる単語を拾い上げてみます。『うらなりの唐茄子
(外山さんのほうが、吾郎より入力が速い。吾郎、普段はそんなにスマホでも入力しなさそうだもんね(笑))
うらなり」には、辞書によっていろいろ。その中に、「顔色のない青白い元気のない人をいう」が。「唐茄子」にしても、カボチャ以外に「人をののしる言葉。容貌の酷いこと、間がぬけていることなどにいう」が表記される。

漱石はアダ名付けの名人で、『坊ちゃん』には多く出てくる。アダ名付けの名人・・・今でいう有吉さんかしらん(笑)

次に、有名な冒頭の部分を外山さんが朗読。ここでは、全体のストーリーを物語る重要なキーワードが出てくる。それは、「無鉄砲」。齋藤先生が話している途中から、すでに辞書に入力しだす吾郎(笑) 「「無手法」の変化した語」「理非や前後をよく考えないで事を行うこと」 ここで、さらに「理非」という言葉をひいてみると、「道理に合っていることと、そむいていること」となります。

「無鉄砲」という一言で、どんな話が展開されるか読者に印象づけることができる漱石のうまさがわかる。

教材② 『こころ
奇妙な友情で結ばれている「先生」と私。ある日、先生から遺書が届く。そこには、初めて明かされる先生の過去が・・・。

二人の重要なやり取りを吾郎が朗読。吾郎が読み終わったあとに、思わず齋藤先生が拍手。
齋藤 「いいですねぇ。いやぁ、これはですね。朗読CDとして売りたいぐらいです」
吾郎 「ありがとうございます」
齋藤 「いやぁ、やっぱり気品がありますね、吾郎さんの声にはね」
吾郎 「なんか、気分がいいですねぇ。ノッてきましたよ!」

(笑)(笑)(笑) 齋藤先生、褒め上手(笑) でも、確かに、吾郎の声はとても朗読向きで、こういった文芸作品を朗読するには大事な品がある。声だけじゃなくて、見た目も上品だから鬼に金棒(笑) この日本語合ってますか(笑)?

この箇所でのキーワードは、繰り返し出てくる「真面目」。電子辞書で調べてみると、「本気であること。誠実であること。まごころがこもって飾りけがないこと。誠意があること」 日常では軽く使う言葉だけど、実際はもっと重い言葉であることがわかる。
次に、本の中に出てきた「腹の底から真面目」の「腹の底」をひいてみる。「心の奥深いところ。胸の奥深くで考えいていること」。「真面目」だけでも思いのに、「腹の底から」とつくことでさらに重く表現されている言葉になる。

「腹」という言葉は、日本語の中で実に深く重い言葉なんですね。吾郎が、いろいろ「腹」が付く言葉を考える。「腹黒い」「腹が立つ」 いや、吾郎さん、よくすぐに出てくるね。感心してしまった。やっぱり、頭いいよねぇ、吾郎は。

最後のクライマックスシーン。先生が「K」の自殺を発見したシーンを外山さんが朗読。ひいてみる単語は「血潮」。「潮のように流れ出る血。ほとばしり出る血。燃えるような激しい感情」 そこで、「ほとばしる」をひいてみる。「勢いよく飛び散る。とびあがる」 単語をひいてみたことで、そのときのシーンがさらに生々しく壮絶な様子が浮かび上がってくる。

この箇所で出てくる「」という単語は誰もが見逃してしまうと思うが、齋藤先生はそこをあえて拾います。「襖」とは辞書でひくと、「両面から紙または布地を張り込んで作った障子」 襖一枚を隔てたところで生活していた先生とK。「襖」という言葉が、二人の関係性をよく表していると。

親太朗くんの消しゴムはんこは、齋藤先生をお札にして「吾輩は齋藤孝である」と。アイデアもセンスも抜群ですね。

夏目漱石の『こころ』は、学生時代に夏休みの読書感想文の課題で読まされた・・・そう、まさしく読まされたという感覚でよく覚えていない。電子辞書を引くことで、作品に対する捉え方も変わる気がした。読み直してみようかなぁと思いましたね。電子辞書を使って読みとく読書。時間がかかるけどいいかもしれない。でも、電子書籍には抵抗がある(笑) 本は、やっぱり紙をめくりながら読みたい。なにより、新しい本の印刷のにおいが大好きなので(笑)

|

« グランピングの楽しさ | トップページ | 昔の思い出に浸る »

コメント

今週は、楽しく本を読みましょうって感じですね。なんだか久しぶりに国語に接したという感じです。
電子辞書を使う事によって、本ってこんな読み方があるんだという事を改めて知りました。
やっぱり吾郎さんの声はいいですねえ。本当に朗読CDを発売して欲しいです。
ずっと声の仕事をお願いしますと要望してますが・・・
これからは、そんな仕事も増えていくのでしょうかねえ。
そろそろ髪の毛とおひげをすっきりして欲しいと思うのは私だけでしょうか?
私も書籍より本をめくるという方が好きです。
電子図書よりもちゃんと残るような気がして・・・

投稿: ゆっこ | 2017/06/05 11:36

pencilゆっこさん
まさしく、今回は「授業」でしたね(笑) 齋藤先生は、褒めることで生徒の能力を伸ばす方なんでしょうね。吾郎も外山さんも、気持ち良く講義を受けている感じがしました。本の中でわからない言葉が出てくれば辞書をひくというのはわかりますが、意味はわかっていると認識しているものをひくという感覚はないですよね。実際に調べてみると、日本語は奥が深くて作品の解釈自体が変わってしまうこともあるのかもしれません。言葉って大事ですよねぇ。電子書籍って使っている人は多いのでしょうか? 私の周りでは見かけないのですが。気に入った本は、特に本棚に残しておきたいですよね。吾郎の髪とお髭ですが・・・彼は、何か新しい仕事が入らないと伸ばす傾向にありますよね(笑) まさか、願掛けとかしていないだろうなぁ(爆) そろそろ、すっきりしてほしい。そのほうが男前度があがると思うので(笑)

投稿: kazuyo | 2017/06/06 02:16

kazuyoさんこんにちは。日本語って奥深くもあり、難しくもあり、楽しくもありますよね。斎藤先生の前では、確かに「ちゃんとした日本語で話さないと」って思うのも分かります(笑)でも斎藤先生は、生徒を否定しないで、褒めてポジティブな対応をとられるのは、聞いてて、素敵な先生だし、生徒も伸びるだろうなって思いました。「坊ちゃん」と「こころ」は高校生の時に、習ったんですが、何気なく読んでた箇所も電子辞書を開いて調べることによって、普段何気なく使ってる言葉も、これは吾郎ちゃんも仰ってましたが、簡単に使えないくらい重みのある深い言葉なんだと思いました。高校の時、わからなかった単語も出てきて、ちゃんとわかってあの当時、きちんと辞書を引いてたらもっと楽しめたのにって反省してますcoldsweats01でも、私も本はめくって読みたいです。ページをめくるたびに、本の世界に深く入り込んでいけるからです。kazuyoさんの、新しい本の印刷のにおいわかります。私も好きですhappy01斎藤さんは先生らしく、人の長所をきちんと見ていて、外山さん、吾郎ちゃん、親太朗くんのことを褒めて絶賛してくれたのが嬉しかったです。吾郎ちゃんの声は、ホントに綺麗で聞きやすくて、朗読会とか開催してほしいです。また、声優や、朗読の番組なども再挑戦してほしいです。どんどん吾郎ちゃんの新しい仕事、やってほしい仕事が浮かびます。これから待ち遠しいです。期待してます。

投稿: りな | 2017/06/06 17:14

pencilりなさん
日本人にしたら、母国語となる日本語は難しいとは感じないけど、ひとつの言葉にいろんな意味があり、さらにひとつの意味するものにいろんな単語がある日本語はとても難しいと思います。たとえば、「私」という一人称は英語なら「I」ひとつだけなのに、日本語は「私」の他に「僕」「俺」などその人によって違ってくるから面倒くさいだろうなぁと(笑) 言葉としての日本語は、さらに奥が深いわけで、日本人の私たちですら意味を全部理解しているわけではないですよね。吾郎が朗読に向いているのは、もちろん声が素敵なんですが、それ以前に吾郎さん自身が使う日本語がとても綺麗だからです。目上の人には当然として、自分より年下であっても、初対面の人に対する言葉遣いやマナーや所作は、どこに行っても恥ずかしくないですね。齋藤先生が言われる、「吾郎さんには品がある」というのはまさしく日々の言動の賜物であるとも思います。若い頃から持ち合わせてきた吾郎の「品格」は付け焼刃ではない。久しぶりに、そういうノーブルな役を演じる吾郎も見たいです。

投稿: kazuyo | 2017/06/07 01:34

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« グランピングの楽しさ | トップページ | 昔の思い出に浸る »